優良産廃処理事業者認定を受けた事業者は、既に宮崎県にも十数社あります。一般的には未だ馴染みが深いとは言い難い本制度の認定を、どの様な想いで取得したのか。今回の企画「Voice」(ボイス)では、簡単とは言えない5つの条件をクリアして認定を受けた事業者の方に、その胸の内を尋ねてみました。
※取材はスタッフを含め全員マスク着用で行いましたが、撮影時のみマスクを取って頂きました。
第3弾となるインタビューにお応え頂いたのは、宮崎市にある旭興産株式会社の代表取締役、石山さんです。旭興産さんといえば、2022年3月に本優良認定を取得したばかり。今回は、この経緯を中心にお伺いしたいと思います。先ずは、石山さんに旭興産さんがどういった会社なのか、簡単にご紹介頂きました。
「我々、旭興産は平成2年9月に設立されました。この頃、医療廃棄物が特別産業廃棄物として定められたばかりで、うちはこの医療廃棄物の焼却が出来るように真っ先に動きました。そうこうしている内に、他の産業廃棄物も頼まれるようになったため、廃プラと木くずの焼却炉も作りました。これがうちの出発点ですね。そこから最終処分場を作り、今に至るといったのが簡単な流れです」
医療廃棄物の焼却炉を持っている事業者さんは、県内でも数えるほどらしいですが、他にも面白い取り組みをされているので伺ってみました。
「温泉のことですね(笑)焼却炉には水が必要不可欠なんですが、夏場はどうしても水不足になってしまうことがあります。だから焼却炉を作る際にボーリング(地面の掘削)して水を掘り当てたんですが、これがどうも硫黄臭がするんですよ。調査に出したら案の定、温泉成分が含まれているということで、これを利用して温泉施設を作ったんです」
この温泉施設は、コロナ禍によって現在(2022年11月)閉めているそうですが、普段は地域の住民の方々のために無料で開放しているそうです。地域の方々への感謝を形にすることが出来てよかったと語られました。
「我々の仕事は、地域住民の方々あっての仕事なので少しでも恩返しが出来ればと思っています」