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VOICE Vol.5 日向環境株式会社

認定事業者インタビュー VICE

インタビュー企画第5弾。県北で事業を営む日向環境株式会社さんから見た優良認定制度とは、どういったものなのでしょうか。

※取材はスタッフを含め全員マスク着用で行いましたが、撮影時のみマスクを取って頂きました。

vol.5 日向環境株式会社 代表取締役 細川秀則
 

認定取得のきっかけは些細なもの

今回の日向環境さんのインタビューは、代表取締役であられる細川さん(下写真左)と、専務取締役の児玉さん(下写真右)が受けて下さいました。日向環境さんがどういった事業を営んでいるのか、その特徴を伺った上で、優良認定への考えを聞いていきたいと思います。

細川社長「私たち日向環境は、産廃の中間処理、破砕・焼却で、最終処分も行っています。破砕・焼却・埋め立てがワンストップで出来る会社は、県内でもまだ数社しかないと思います。あと、日向市からの依頼を受けて一般廃棄物についても瓦礫と木くずの破砕の許可をもらってます。これは災害時の瓦礫や木くずの受け入れ先を確保しておきたいという、市の狙いがあったんですね。依頼を受けてすぐに許可を取りましたよ(笑)」

10年ほど前に、行政と災害対策について色々と対話をし、協力出来ることは協力していこうと決めたという細川社長。実務を取り仕切る児玉専務も、積極的に許可申請に取り組んでいかれたそうです。そんな姿勢が本優良認定に繋がったようなので、そのお話も伺います。

児玉専務「優良認定の取得に至った一番の理由は、優良認定推進委員会に入ったからというのが率直な答えです(笑)委員会発足当時の取り決めで、『推進する立場なのだから、委員になった会社は全社、優良認定を取得しよう』というものがあったんです。じゃあそもそも何故委員会に入ったのかというと、そこは社長イズムといいますか、その当時、産廃協会の副支部長の座に空きが出るということで、真っ先に手を上げたわけです。そうしたらあれよあれよと言う間に色んな委員会に振り分けられてしまいまして(笑)優良認定取得のきっかけはホントに些細なものですよ」

きっかけは成り行きだったとしても、何事にも積極的な日向環境さんの姿勢が、結果的に本優良認定取得にまで至ったようです。続いて取得されてみて何か変化を感じたのか伺っていきます。

 

取得したから分かること

細川社長「優良認定を取得しても、会社としてはアピールはしてませんでした。というのも、優良認定を取得している事に特別感を出したくなかったんです。それでも、最終処分場の確認に来られる大手の業者さんは、『優良だと安心出来る』というような言い方をされますね」

児玉専務「あとは許可の更新が5年から7年に延長されるのは、実務としては有り難いです。最終処分場の更新には、山のような書類が必要になりますから、地味かも知れませんが大きなメリットです。メリットを求めて優良認定取得に至ったわけじゃないですが、取った後で、取得してよかったと思うことはあります」

細川社長「優良認定にはメリットが少ないと仰る方もいらっしゃるようですが、取ってみないと見えてこないものもあると思います」

他にも、産廃情報ネットで優良認定の業者を検索出来るため、そちらから飛び込みでお仕事が来ることもあるのだとか。『些細なきっかけ』で取得した日向環境さんだからこそ、本優良認定取得で見えてくるメリットがあるのかも知れませんね。

 

優良認定のこれから

インタビュー中に余談として話されたことではありますが、川南町の中学校から生徒に環境教育の講師の依頼があったそうで、ゴミとリサイクルについて登壇したそうです。新型コロナウイルスの流行でストップしているとのことですが、これからも続けていきたいとのこと。その大きな理由のひとつが、産廃業の働き手の育成だそうです。社会にとってなくてはならない業務であるにも関わらず、少子化によって担い手が少なくなってきている中で、日向環境だけでなく他の事業者さんであっても、少しでも業界を理解して次の世代を担っていって欲しいとの想いでした。そんな、産廃業界全体を想う日向環境さんから見て、これからの優良認定制度はどうなっていくのか伺ってみたいと思います。

細川社長「例えばうちは災害対策の役員を拝命しているのですが、今現在、宮崎県内の全市町村と宮崎県産業資源循環協会とで、災害支援協定を結んでいます。昨年(2022年)の台風14号の時も、県下の主だった市町村で協定が発動されました。こういった時、選定される業者は優良認定業者が優先されていくような社会になっていくんじゃないでしょうか。」

急を要する事態においては、予め優良認定を受けている事業者に任せたほうが自治体も安心だろうということでしょうね。最後に、これから優良認定を取得したいと考えられている事業者さんにメッセージを頂きます。

細川社長「宮崎県で優良認定を受けている業者はまだまだ少ないと言えます。補助金や協会の支援もある今が取得のチャンスだと思います。私たちが取得する頃には無かったですからね(笑)」

関西出身の細川社長らしく、またその意志をしっかりと受け継いだ児玉専務も笑いと冗談を交えてインタビューにお応え頂きました。しかしその芯には産廃業界に対する真摯な想いが溢れていました。