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VOICE Vol.7 原田建設株式会社

認定事業者インタビュー VICE

インタビュー企画第7弾。今回は宮崎で事業を営む原田建設株式会社さんです。解体業を事業の主としている中で、産廃処理業で優良認定を受けたことについてお伺いしました。

vol.7 原田建設株式会社 代表取締役 上原雄藏
 

地域の為に環境イベント

第7弾となる今回のインタビューをお受け頂いたのは、代表取締役である上原雄藏社長です。先ずは原田建設さんの成り立ちや特徴についてお伺いしてみました。

「1954年に原田建設は発足しました。当時は土木工事がメイン事業で、需要に応えていく内に出来ることも増えていき、私が常務に就任する少し前くらいから、解体業の方が主となってきました。今では事業の6割を解体業務が占めています。2024年で、原田建設も70周年となります。私自身は、社長を引き継いで3年というところです。入社したのは1983年ですから、かれこれ40年は経ちますね(笑)」

聞けば上原社長は現場作業の下積みから社長になった生粋の生え抜き。現場のイロハを経験し、常務を約7年、専務を経て社長に就任したという事です。社内の業務は、営業も現場作業も一から全て経験済みとのことでした。従業員への指示も的確であることが伺い知れます。また、会社として地域貢献も積極的に行っているとのお話です。

「近隣住民の皆さんのために、災害用に避難食や水の備蓄を行っています。あとは、もう15年になりますが、コロナで開催出来なかった1年を除いて、毎年『未来空間フェスタ』と銘打ったイベントを会社の敷地内で催してます。環境体験イベントや重機試乗、防災グッズコーナー、食事のふるまいやリサイクル認定製品の展示、後は環境をテーマに講師を招いて講義してもらったりしています。今では近隣の定例行事として認知されてきたようで、今年はいつやるんだって、嬉しいお声も掛けていただけるようになりましたよ。」

 

民間工事での優良認定の評価

地域貢献については、二代目(先代である原田社長)の『ここに居る以上は、近隣の方々に迷惑掛けてはいけない』という強い想いが込められているそうです。地域の皆さんにも、安心して暮らして頂ける地域づくりに尽力されているようで、これからも続けていきますとのことでした。そんな原田建設さんは、平成26年に優良認定を受けられました。認定を受けるためのきっかけや、受けて良かった点などについて触れていきたいと思います。

「民間工事の方では大手ゼネコンさんとのお付き合いなど有りまして、やはり優良認定事業者の方が信用性を高く評価して頂けるというのが先ず1点です。この点においては、民間工事の方が評価の対象として優良認定を見ているのかも知れませんね。もちろん行政も評価しているんでしょうけど。大手ゼネコンさんに限らず、宮崎県内も大手であれば優良認定の有無について聞かれます。また別の話をすれば、免許の更新が2年延びるというのも私達にとっては無視出来ないメリットの一つです。2年って結構長いですよ(笑)」

優良認定を受けてから、その旨を名刺に入れていると、やはり大手の取引先からは一声ありますとのこと。逆に、優良認定を受けるにあたって苦労された点は、申請した時期は宮崎でも早い方だったので書類の準備には手間取ったということでした。申請の窓口になっていた行政側も、まだ制度が出来たばかりで慣れておらず、申請者と一緒になって勉強してたという話も出るくらいの時期ですので、手探りで苦労されたのであろう事が伺えます。この辺りは、現在はしっかりとしているから皆さん大丈夫だろうということでした。

 

思い切って踏み出せば

キレイ好きだという上原社長。従業員に対し、いつもキレイな職場にして欲しいと伝えているそうです。その点についても、優良認定取得後、職場環境がキレイになったと言います。

「解体業と言うと、どうしても汚いとか散らかっているというイメージをされてしまうので、だからこそきちんと片付けをして、誰が来ても見て貰える様にしておいて欲しいと、従業員には伝えています。キレイにしておかないと、怪我に直結する可能性もある仕事ですし、大事なことです。これは産廃業についても同じことが言えると思いますね」

最後に、優良認定取得に興味を持って読んでいらっしゃる事業者さんへ、アドバイスになるような事はありますかと尋ねてみました。

「先ほども触れましたけど、民間でも行政でも、無いよりあったほうが評価されるというのは間違いなく、安心して仕事が出来ますよということですかね。あと、産廃業でも解体業でもそうなんですが、世の中のイメージというのが比較的良くないんですよ(笑)でも、こういった優良認定というものがあるんだぞ、国の制度に認められているんだぞという事業者が増えてくれば、自ずと良くなっていくと思うんですよね。それはさっき言った職場環境をキレイに保つという事とリンクしてたりするんですけどね。業界のイメージも上がれば、次の担い手も増えると思いますし、これはみんなでやっていこうよ。と思います」

私達の社会にとって、解体業も産廃業も、なくてはならないサイクルの一つです。次世代の担い手の減少を防ぐため、環境のため、回り回って宮崎の活性化のためにも、業界のイメージから改善していこうという、上原社長の力強くも優しいお言葉でした。